V6 13thアルバム『The ONES』感想
V6の4年半ぶりのオリジナルアルバムの感想です!
さっそく始めたいところなのですが、『The ONES』の話をする前に、10周年以降のV6について少し話をさせてください。
度々twitterなどでも呟いているのですが、私はV6の10周年以降の仕事ぶりがすごくすきです。
メンバーの年齢・経験差や人気の差、また、下積み時代を一緒に過ごしていない“即席グループ”のような形でデビューしたこと等、色々な要因があって、そんなに長く続かないだろうと言われていたV6。いまだに不仲・解散報道が年中行事みたいなV6。
それでもなんとか走ってきて、迎えた10周年。
以降のV6メンバーの仕事は、10周年以前よりもずっと本人たちの努力と意識が必要とされたのだろうなぁという風に感じます。
10年まではグループとしての人気と若さと勢いで達成し、10年からは個々のパワーアップと実績の積み重ね。という感じかな。
10周年以降、それまで培ったものを肥やしに、V6メンバー個々が得意分野を鍛え直して強力な武器に磨き上げたことは、NHKで朝の顔をやっている井ノ原さんや、アカデミー賞を受賞した岡田さんを筆頭に実績が語っているのではないでしょうか。
個々がスキルアップすることによってV6でいる時間を守り、V6を進化させ続けてきてくれた。
それは、V6の活動にもよく表れていると思います。
デビュー10周年を迎えた2005年。
コンサート、映画、CDリリース、それに伴うメディア露出など、信じられないくらい忙しそうで華々しい年が暮れ…
2006年に何があったかというと
何もなかったんですよ。
夏に発売されたシングルCD1枚とコンサート以外、何もなかった。
当時はまだ学校へ行こう等のレギュラー番組があったけど、あんなに大々的に祝われた10周年の次の年がシングル1枚。コンサート映像はDVDにならず…。
もしかしたらこのままフェードアウトしてしまうのかなと、少し、いや、かなり不安になりました。
しかし、2007年にリリースしたアルバム「Voyager」がキラキラの期待感をもたらしてくれたのです。
まぁ、この「Voyager」を引っ提げてのコンサートツアーでは、井ノ原くんの結婚報告があったりして、それはそれでかなり界隈は荒れたし、離れたファンもたくさんいたのだと思いますが。
だけど、私はそれも含めて、先を見ているのだなぁと思いました。既婚のアイドルの例を作っていくのは大変だろうけど、アイドル文化の発展を見据えているように思うから。
話は逸れましたが、アルバムの表題曲「Voyager」ではこのように歌われています。
“どこまでだって僕らは行ける”
“10年先も100年先だって”
“そうさ 唄うよ 何度だって 僕ら新世界の オープニング・アクター”
10周年を超えて、どうなっちゃうのかな。と不安になっていたのですが、V6がこの先挑戦していく新しい世界の海の“探検者”なのだと思ったら、アイドル10年選手の彼らをもっと好きになることができました。
続く2008年。
岡田准一さんが初めてコンサートの総合演出を担当したことが大きな事件だったかなと思います。VIVESコンよかったですよねぇ…。
当時すでに岡田さんはかなりの数の映画のお仕事をこなしていて、正直あんまりV6のことを見ていないように思っていたし、後にご本人もそんな時期があったと言っていました。
そんな岡田さんがしっかりとV6を見つめるに至ったのにどんな経緯があったかは知らないけど、このコンサートで岡田さんが、V6でできることはもう全部やった。とか、限界を感じた。とか思うようなことがあれば、この辺りでV6は終わっていたかもしれない。
続けられるのか、可能性はあるのか、摸索の時期だったのかもしれません。
2009年。
V6の上3人のユニット、トニセンこと20th Centuryと、下3人のユニット、カミセンことComing Century、それぞれの単独ツアーとV6のアジアツアーが開催されました。
昨年のコンサートでかなり手ごたえを感じてくれていたのではないかなぁ。6人での可能性の次に、トニセンとカミセンのそれぞれで出来ること、V6以外のアイドルとしてのスキルアップ、可能性について考えてくれた年だったのかなと思います。
2010年。
11枚目のアルバム『READY?』リリース。
2007年のVoyager以降、摸索期に入ったV6からの号令。
「準備はいいか?」。
震えた。
『READY?』は革命前夜って感じでしっとりと、今に繋がる良い曲が揃っておりますので聞いてください…。
そして2011年。
衝撃作「Sexy.Honey.Bunny!」が誕生しました!!
準備はいいかって言われたから準備はしてたけど!!!これはwww斜め上すぎるwwwwV6油断できねぇwww楽しいなwww
いや、これは大草原不可避だったのですが、油断できない。楽しい。と思わせてくれるのって実はすごいんですよ。
確かこの年のジャニーズ楽曲大賞(非公式)で1位だったんじゃないかな?そのくらい他担からも反応があったようです。
この時点で16年目の。新しいことをやるのに、いつも今が一番早いタイミングなのだと、後輩グループやそのファンにも見せることができたのかなと、思いました。
2012年。
「kEEP oN.」
制作にいくらかけてもいいと、avexの人が言ったらしいですが、V6と音楽で二人三脚をしてれているのがavexでよかった…
転調に次ぐ転調…アイドルがシングルでやる楽曲じゃないけど、今のV6の武器をぶち込んだこの曲は、デビュー当時の自分たちへのメッセージになっているそうです。
Voyagerで旅に出たV6の、出した答えが「keep on dancing」なこと、こんなに嬉しいことはないです。信じて踊り続けていい。と。
自分が「楽しいなV6」と心底思っているから今まで考えたことがなかったのですが、セクバニ、「バリバリBUDY!」、キーポンの流れが受け入れられずに離れた人もいたのだろうなぁ。きっと。でも、何もしなくてもファンは減っていくんだから、このくらい振り切れちゃって新しい層にこっちを向かせるのは良いことだと思うのですよ。
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2013年。
意欲作12枚目のアルバム『Oh! My! Goodness!』リリース!
「OMG」は万人に薦めたくなっちゃう…。とにかくおもしろい曲がいっぱい集まっているのでみんな聞いてください!
先で触れました、セクバニやバリバリやキーポンが入っているだけでなんかすごい感じがするでしょう。ぜひ聞いてください。
こちらも、「The ONES」と同様に、何人かのメンバーが楽曲プロデュースに関わています。
BING♂、D.I.S、エキゾチック・トリップ→井ノ原
Maybe、親愛なる君へ→森田
大人Guyz→三宅
線香花火→長野
です!!
ちなみに岡田さんは「Supernova」のMV制作に関わっています。
2015年。
すごい倍率だったコンサートツアーや、24時間テレビ、初の紅白歌合戦出場等、10周年の時と同じくらい忙しく、華やかに迎えた20周年。
ベストアルバム「Super Very best」の収録教「wait for you」について少し触れておこうかな。「wait for you」はEDMと呼ばれる流行のダンスミュージックだそうですが、1995年当時流行のダンスミュージックであるユーロビートで作られた「music for the people」でデビューしたV6が、2015年にEDMで踊っている歴史がすごすぎて言葉が出てこないです。
そして2016年!
2006年になんにもなかったことを知っている私。
あの時と違ってコンサートも隔年になっているから、今年はコンサートもないだろうと思っていた私。
案の定、シングル1曲をリリースしただけですが、20周年の時にとにかく載る雑誌が売れに売れたという実績をもって、シングル1枚でもかなり待遇がよかったように思うのですが…そしてここぞとばかりに個人の舞台の仕事をぶっこんで来てくれちゃって大変でしたよね…坂本昌行さんのミュージカルソロコンサートとか。
本当はもっといろいろあったんだよ!伝説のアプリゲーム「ラブセン~V6と秘密の恋~」のこととか。ラブセンとかラブセンとかラブセンとか。
自分がこんな風に考えるようになったのが10周年以降だっただけで、もちろん10周年以前にもV6は様々な挑戦をして、おもしろい仕事をしてきたのだと思うし。
いよいよ、ついに「The ONES」についてですが、とにかくメンバーもavexも本気だし頭がおかしい。
制作陣にKIRINJI、レキシ、石野卓球氏、秦基博氏や秋元康氏、チームラボとか、全曲MV収録とか。頭がおかしいし…深く感謝するし…
あと、おもしろいのが、制作陣は第一線・一流かつマニアック…マニアックだよね??
個人的にV 6って、玄人に好かれる職人集団だと思っているのですごくそれっぽい制作陣というか…。
現時点で通常盤のみ視聴しました!
MVの感想は見れたらまた書くかもしれません。
音楽的なことは一切わかりませんので、感情的なだけの散文です。
全体の印象として、かなりマニアックにクオリティ高くまとまってでき上がったのだなぁ!!!と思いました。オシャレですよね。
制作陣は一流だし、22年で培った本人たちの歌唱技術、元々の声質のバラバラさと良質さ!色んな音と声がする。楽しい。
さて、前置きばかりが長くなりましたが、サクッと楽曲の感想をしたためて終わりたいと思います!
1. never
イントロから超オシャレ~~~!!!
アラーム音と『Tick Tack』のコーラスで1曲目として掴みがばっちりすぎるのでは…。かっこいい。
前向きになりすぎないところ、むしろ少し後ろ向きで切実で必死なところがいい。V6のそういう世界観がすき。
2. 刹那的Night(岡田准一プロデュース)
なんかおもしろいなぁ。歌詞のリズムがすきだ
「タンバリン~」のところのメロディがすごくすき。
岡田准一さんプロデュースですが、すごく井ノ原イズムを感じる…気だるさと湿気…さすが癒し系兄弟の血…(?)
「知り合い、友達に頼んで色々作った!」って言ってたけど大物ばっかりじゃないか岡田このやろう
3. SOUZO
こういうの、ライブですごく楽しくなるやつなんだよなぁ。
こちらもすごく井ノ原イズムを感じまして、OMGの時も思ったけど、V6のマニアックな部分の音楽観ってすごく井ノ原くんがリードしてるところがあるのかなぁと。
4. Beautiful World
これとCOLORSはわりとV6のシングルとしては王道というか、こういうやさしく全面肯定してくれる応援ソングってかなり昔からV6の得意分野だと思っている。
"君となら 世界はこんなに美しい"ですよ。こんな全面肯定ない…。
秦さんの作品だ~!っていう個性はバリバリなのに、ちゃんと真っ直ぐにV6の声が乗っていて素敵だなぁ。
5. Cloudy sky
アルバムのプロモーションで、一番に情報が解禁された曲だったと思うので、これを外部プロモーションに使用するのかなぁと思っていたのですが、歌番組で最初に披露されたのはneverだったし、この後、刹那的Nightも歌番組で披露されるようなので、そういうもんでもないのだなと。
MVは見てないのですが、WSでちょっと流れたのを見て、全体的にVoyagerっぽいのかな~と思っていました!
HIKARIさんの作曲だしブイ担がすきなやつだよ!
"息を吸って吐き出す"だけでいい!優しい!爽やか~!
6. DOMINO
2分に満たないトラックでこんなにものすごく不安にさせられるのがすごくない・・・???????
音楽の専門的なことはわからないのですが、めちゃくちゃ不安感煽る…。精神病院の白いベッドの上かな?もしくは暗い牢屋にぶちこまれたのか。
一番衝撃があった作品なのですが・・・めちゃくちゃ好きです。
7. Round & Round(長野博プロデュース)
これが長野くんのプロデュースなのかぁと少し意外な気もするのですが、いや、でもある意味でわかりやすい?聞きやすい?この感じは長野くんらしいのかな?
DOMINOのあのぐらぐらする不安感からの、現実・真実ってなんだっけ??って言われると、しかもアイドルに歌われてしまうと、うわあああああってなっちゃう。
しかし普通にかっこいい。
井ノ原快彦うたがうまい。
8. Remember your love(三宅健プロデュース)
サビの声がめちゃくちゃきれい・・・声がきれい・・・切ないきれい・・・っていうのが一番にあって、なかなかそれ以外に進めなかった。
三宅さんの声ってすごく独特でかわいくてたまに舌ったらずなのにすごいエッジで切り殺してくるみたいなところあるじゃないですか(?)この曲の三宅さんの声のピュアさのエッジがすげ~な~!38歳アイドルのこんなピュア最高だな。と思いました。
そう簡単に楽にはならないし、最後の続きもの歩いていかねばならない…せつない…刹那night…
9. 会って話を【20th Century】
これは・・・次回TTT(トニセン三人の音楽劇)があるとしたら絶対に劇中で歌われるべきでは…
すごく物語性があるし、舞台で歌ってほしい。
坂本くんはバーで長野くんはオフィスで井ノ原くんは公園でしょ!?深夜のね!!
この世界観を歌いこなしちゃうアイドルすごい。すれ違って草臥れてる。
"ダンス"というフレーズを織り込んでくれたこと。彼らの表現に、ダンスがある。
10. Answer(坂本昌行プロデュース)
かーーーーーーーっこいいよねぇ坂本昌行さん………
声の伸びよ……
ちょっとアニソンみたいなところありません…?こう、バーッと盛り上がる感じ。
「歌い出しは井ノ原か剛で。」って坂本くんが指定したらしいのですが、マサさんと声の趣味が合うわ~!わかる~!ってなりました。説得力があるというか。
新生shelterらしいですが、それもわかる。って感じ。テンション上げて熱く歌いきる感じ。
11. Can’t Get Enough
シングルで発表された時に、なんだかもうすごい。としか言えなくて、22年目のそのスキルを持ってまだまだ挑戦してく姿勢がかっこよすぎるんだ。大人だ~!
ジャニーズでこういうのをシングルでできる。
V6、歌がうまいぞ。
12. Get Naked【Coming Century】
カミセン~!!!!!
カミセンのセクシーさってセクシーっていうかエロいよな、と。トニセンはセクシーなんだけどな。
三宅さんの声が「すごいエッジで切り殺してくる」っていう話をしたんですが、カミセンって全員淡々と感情を殺して歌われるとすごく人でなし感が…ある…。
浮世離れ感というか、どっかで居心地悪そうで、地面から浮いちゃった疎外感。
13. 僕・空・キミ(森田剛プロデュース)
淡々と静かに、ノスタルジーに訴えかけてくるようなのが、森田くんは好きなのかな。と、思ったんですが、それぞれのプロデュース曲とシングルの構成を見ると、かなりバランスをとってくれてる曲なのかもしれない。
かわいらしく聴こえすぎない、噛み締めるような感傷が。
14. COLORS
シングル発売の時にあまり聞きこめなかった曲だったのですが、今回じっくりと聞くことができました!
ありのままで~!!全肯定~!
がんばろう!って言われない安心感。
改めて、きれいな曲だと思ったし、V6の声が似合う。
15. レッツゴー6匹(井ノ原快彦プロデュース)
ひえ~~~~!かわいい!!さすが井ノ原~!
オールユニゾンにこだわったと言っていましたが他の曲とガラリと印象が違ってかわいい。
歴代シングル曲のいくつかのタイトルが歌詞に織り込まれているところもかわいい。
"きみがため"で始まって"思ひけるかな"で終わる百人一首は
君がため 惜しからざりし 命さへ
ながくもがなと 思ひけるかな
こちらですが、これは、「あなたのためなら捨てられた命だけど あなたに逢っちゃったらまた逢うために命惜しいと思ようになっちゃったよね、永くありたいね。」みたいな(適当) 意味みたいなんですが、レッツゴーレッツゴー6匹…
井ノ原快彦罪深いだろうが。
16. The One
一つと一つと一つと…集まってThe ONES!
個々が独立しつつ一つのものを形作れること。すばらしいな!
最後の締め括りに、絶妙な寂しさと切なさを残して。
え?私もしかしてよっ担かな?みたいな感想文になりましたね。
私はめちゃくちゃ井ノ原快彦さんの表現のしかたや
、お声が大好きな森田信者です!!
とにかく「The ONES」最高だよ!!
売れてほしい!!!!!!
終わります!!
- アーティスト: V6,20th Century,Coming Century
- 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
- 発売日: 2007/09/12
- メディア: CD
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